水リスクに対する取組み

グローバルなサステナビリティ課題として水資源への注目度が増す一方、当社グループの製品および製造工程において「水」は欠かすことができない大切な原料であることから、生産活動による水消費を必要最小限に抑制し、排出水質の維持・向上を図っています。今後も新マテリアリティ「豊かな未来を見据えた地球環境への貢献」のもと、水リスクを注視しながら、事業活動を通じた環境貢献に努めていきます。

2024年の主な取組み、今後の重点施策等

2024年以降の用水使用量は生産量増加や郡山工場の製造棟増設の影響で増加傾向にあることから、当社グループでは国内外の全拠点で用水使用量を把握し、水供給から工場排水までの各段階におけるリスクを明確化しています。
用水使用量の削減については、郡山工場の純水棟の本格稼働、宇都宮工場の新規循環冷却設備の導入、阿蘇工場の既設冷却設備の水循環率向上に注力しています。2030年までに2019年比で国内水使用量を15%削減するという中長期目標のもと、各種リスクの低減に取り組んでいきます。
また、自然災害による取水制限や浸水リスク、水の汚染による事業停止リスクやサプライチェーンにおける水リスクへの対応も検討しています。気候変動が水資源に与える「水ストレス」の影響が懸念される中、将来的に取水制限や排出制限等の規制強化が行われた場合、当社グループの各工場の水使用に影響が及ぶ可能性があります。そのため、環境負荷低減および事業継続の観点から、水の循環利用による使用量の削減や汚染リスクの低減に努めていきます。

 

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「水リスク」への対応

水資源を含む「天然資源不足リスク」は、「グローバルリスク報告書2025(世界経済フォーラム)」における「今後10年間で最も深刻なリスク」でトップ10(4位)にランキングされています。そうした中、当社グループは国内外全拠点の用水使用量を把握し、水供給、原材料供給、製造工程、工場排水の各段階におけるリスクを明確化し、自然災害による取水制限および浸水リスク、水の汚染による事業停止リスクのほか、当社のサプライチェーンにおける水リスクについての対応を検討しています。

 

今後の課題と取組み

当社は、生産拠点のある地域での森林保全・水資源保全活動の一環として阿蘇地域(熊本県)や猪苗代湖(福島県)の保全活動に2022年より参加しています。近年は気候変動が水資源に与える「水ストレス」の影響が危惧されていますが、将来的に当社グループの操業地域において取水制限や排出制限等の規制強化が行われた場合、当社グループ工場における水使用に影響がおよぶ可能性があるため、今後も環境負荷低減および事業継続の観点からも、水の循環利用等による使用量の削減や汚染リスクの低減に努めていきます。

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