東京応化工業(tok)は、半導体やディスプレイの製造に必要なフォトレジストなどの化学薬品、製造装置を提供している会社です。

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環境活動

CSR情報

リサイクルの推進、化学物質の安全管理、省エネルギーに向けた
取り組みなど、当社の環境方針に基づく活動をご紹介します。

化学物質の管理

基本的な考え方

化学物質の管理は、社会的責任の観点からも当社にとって最重要課題の一つです。法令遵守はもとより、世界的に広がる環境問題も意識しながら的確に化学物質の管理ができるよう、グループ一丸となって取り組んでいます。当社は、経営理念をかみ砕いた「TOKグループの信条」の一つとして「地域社会・全世界の共同社会に対する責任」を定め、地球温暖化防止、化学物質の管理、資源の有効活用・廃棄物削減等の環境負荷に関する取組みの推進、すなわちプロダクトスチュワードシップ活動の強化を進めています。

化学物質の適時・正確なリスク評価と適切な管理

化学物質のリスク管理とは、すなわち、「サプライチェーンの各段階におけるリスクの管理」と言い換えることができます。物の流れに応じた適切な情報提供が求められ、開発・製造・販売・廃棄の各段階において、法令遵守ならびにリスク管理のための手順を構築・運用しています。
化学物質のリスク管理について、2020年はこれまで取り組んできたPFOA*全廃に向けた活動の集大成となる年でした。この活動の結果、「PFOA又はその塩」については既に全廃済み、「PFOA関連物質」についても2021年内に使用を全廃できる見込みです。

源流管理体制の維持管理

当社は、レスポンシブル・ケアの重要な柱であるプロダクトスチュワードシップ活動として、サプライチェーンにおいて適正に化学物質情報を伝達する体制の確立に取り組んでいます。化学物質情報の伝達で求められるのは情報の適時性ならびに正確性であり、そのためには、上流であるサプライヤーから化学物質情報を適時・正確に入手すること、すなわち“源流管理”が最も重要です。サプライヤーから入手した化学物質情報に加え、各国の化学物質規制の最新情報を入手・管理し、当社製品のSDSやラベルに展開することで、顧客へ適時に正確な化学物質情報を提供できるよう努めています。
2020年は、コロナ禍においてもSDS提供のレスポンスを低下させぬよう、社内の情報共有の効率化を進めました。一方で、サプライヤーから原材料情報を入手する際には、作業効率の観点や情報セキュリティ視点における課題を感じています。今後、運用方法の適正化を検討してまいります。

サプライチェーンにおける化学物質リスク管理の流れ
化学物質管理体制
①法令・条約改正情報入手

当社グループで扱う化学物質について、各国化学物質管理法令、REACH*1規則や紛争鉱物*2 等の法令・規則における規制物質の該当有無を確認し、使用可否判断を行うなど、法的要求事項に対する遵守体制を整えています。また、将来的に規制が強化されて使用が禁止されるリスクの高い化学物質については、使用中止や在庫廃棄が法令施行前に完了するように全製品に対して削減計画を立案し、進捗を管理しています。

②開発段階

新規開発原料は法令情報に加え、独自に設定している使用禁止あるいは削減するべき化学物質を定めたTOK化学物質管理基準に対して含有有無をチェックしています。さらに開発製品は顧客要求項目についても含有有無をチェックしています。TOK化学物質管理基準を超えた場合は代替計画を立案して削減に努めています。

③製造段階

製品の製造過程で使用する全ての原料に対し、労働安全衛生リスクアセスメントを実施しています。当社の製造環境に存在する危険有害要因を把握して危険有害性の程度を明確化し、さらにその危険有害要因をリスクレベルに応じて低減・除去する対策を実行してリスクを減少させることにより、従業員の適正な労働環境の維持を図っています。

④販売段階

製品の出荷数量を管理するERPシステムと、化学物質組成を管理する化学物質&PRTRシステムを連携させることにより、人手を介することなく自動で化学物質の移動数量算出を行う仕組みを整えています。これにより、日本における化審法*3や化管法*4、また、海外輸出先における当該国法令に対して、適
正な数量報告や用途申請を実施しています。

⑤廃棄段階

各拠点で発生した廃棄物は、分別を徹底し再資源化に取り組むとともに適正処理に努めています。廃棄物処理を委託している産廃業者には、廃棄物の性状や取り扱い時の注意事項などの情報を提供するため、廃棄物データシート(WDS)を配布しています。また、産廃事業者を定期的に訪問し、委託した廃棄物処理が契約書通り適正に行われているか現地調査を実施しています

* REACH 規則:Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicalsの略称。「生産者責任と予防原則」の徹底を目的に、化学物質の登録、評価および認可を1つの統合したシステムで管理するEUの規制
* 紛争鉱物:コンゴ民主共和国およびその近隣周辺の紛争地帯で産出されたスズ、タンタル、タングステン、金の4種の鉱物を指す。米国のドッド=フランク法(金融規制改革法)で規定されている
* 化審法:化学物質の審査および製造等の規制に関する法律
* 化管法:特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律

TOPICS

  • 化審法改正への対応

「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)施行令の一部を改正する政令」が、2021年4月21日に公布されました(施行期日:2021年10月22日)。本政令は、ストックホルム条約(以下、POPs条約)第9回締約国会議(2019年5月)において、新たな廃絶対象物質が決定されたことを踏まえ、化審法第一種特定化学物質に「PFOA又はその塩」とその他1物質を追加するものです。さらに、2022年には「PFOA関連物質」についても同様に第一種特定化学物質に指定される見込みです。PFOAまたはその塩と関連物質は、数年前まで半導体製造用途のフォトレジストや反射防止剤に普遍的に使用されてきました。しかし、POPs条約締約国会議のもとに設置された残留性有機汚染物質検討委員会における検討結果を受け、PFOAが残留性有機汚染物質に該当するとの結論から、日本においても上記政令の公布に至っています。
当社では本件の影響をかんがみて2012年から代替物質の開発を進めてきました。合わせて既存製品についても削減を進めてきた結果、「PFOA又はその塩」については既に全廃しております。また、「PFOA関連物質」については、2015年を基準としたときの2020年の使用量は98.6%の削減率になりました。2021年中には全廃が達成できる見込みであり、これは削減を計画的に進めてきた成果です。今後も法令改正情報をいち早く入手し、環境影響の最小化ならびに製品供給の継続性を保つ努力を続けてまいります。

  • PCB特措法への適切な対応

低濃度PCB*については、相模事業所、湘南事業所、御殿場工場の3拠点で、PCBを含む廃棄物を所定の保管基準に則し適正に保管・管理するとともに、行政への各種届出を行いました。2020年は全ての拠点で使用および保管している受電設備と廃棄物を、法で定められた期間内(2027年まで)に処分するためのロードマップを作成しました。今後は、各拠点ごとに事業活動に支障が生じないよう配慮した機器更新計画を策定し、段階的に処分を行っていく予定です。

*PCB:Polychlorinated Bipheny(l ポリ塩化ビフェニル)の略称で有機化合物の一種。かつては耐熱性、電気絶縁性に優れた化学物質として熱媒体、絶縁油、塗料などに使用されていたが、分解しにくく毒性が強いことから、1972年に製造が中止された。しかし現在も処理が進んでいないため、保管者には厳重な管理が義務づけられている

無題36

chemSHERPA(ケムシェルパ)への参画

経済産業省による発案とエレクトロニクス関連企業等数社の賛同により立ち上げられた製品含有化学物質の情報伝達スキーム「chemSHERPA(ケムシェルパ)」を、2017 年7 月より導入しています。製品含有化学物質情報の伝達が川上から川下まで確実かつ効率的に行える共通フォーマットの実現を目指す同スキームの運営団体JAMP*1には、当社を含む455会員 (454社、団体1)*2が会員として所属しており、化学物質の最新情報や動向を幅広く入手するなど、当社の化学物質管理のさらなる強化に活用しています。

*1 Joint Article Management Promotion-consortium:アーティクルマネジメント推進協議会
*2 2020年5月31日時点

紛争鉱物について

当社グループでは、取引先の皆さまとの共存共栄の精神ならびに法令・社会規範に基づき、サプライチェーン全体で責任ある鉱物調達を推進することを「CSR調達方針」で定めています。

今後の課題と取組み

近年は半導体需要が従前以上に高まり、半導体製造に用いられる化学薬品についても需給が一部でひっ迫しています。この供給不足の要因として、原料調達の問題や製造能力不足以外に、新規化学物質については化審法の届出数量枠によって製造可能数量に制約が生じていることはあまり知られていないのではないでしょうか。この製造可能数量の変更を届け出る際、届出から許可取得までに2年程度を要する場合もあります。技術革新が激しい業界において、顧客の需要を事前に予測しそれに間に合うように変更届出を行うことは困難を伴います。このようなグローバルレベルでの変化に対応できる仕組み作りが課題であり、今後取り組んでまいります。

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