米国デュポン社との半導体用最先端フォトレジストの共同開発と特許使用に関する契約締結について

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当社は、このたび米国デュポン社と、次世代半導体のチップ製造に使用される高性能フォトレジストの共同開発およびフォトレジスト製造に必要な特許使用に関する契約を締結しました。契約の詳細については明らかにしておりません。

現在の先端半導体チップは130ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)の微細な回路構造を備えていますが、次世代の半導体製造では、現在よりも短波長(157ナノメートル)のUV(紫外線)に対応したマイクロリソグラフィー技術によって、回路構造の寸法を70ナノメートルに縮小し、さらにチップ上に形成するトランジスター数を3倍にすることが要求されています。

当社とデュポン社は、このたびの提携によって、デュポン社のフォトポリマーおよびフッ素ポリマー技術と当社のフォトレジスト開発・製造技術を融合させることにより、157ナノメートル波長を利用するマイクロリソグラフィー技術に適した高性能フォトレジストの開発に積極的に取り組む計画です。これにより、次世代半導体のチップ製造に関する世界の半導体メーカーの様々な要求に十分応えられるものと確信しています。(70ナノメートル:標準的な人の髪の毛の直径で千分の1程度)

デュポン社のフォトポリマーおよびエレクトロニクス材料等の事業部門である、デュポン・エレクトロニクス・テクノロジーのデビッド・B・ミラー副社長兼ゼネラル・マネージャーは、今回の合意について「私たちは、東京応化工業株式会社がデュポンのフォトレジスト製造技術特許の2番目の使用権者となったことに大きな喜びを感じている。次世代のリソグラフィーに適した、新規高分子材料への要求に対して、デュポンは良いパートナーを得た。同社が持つ優れたフォトレジスト開発および製造技術と、我々の持つフォトポリマーおよびフッ素ポリマー技術を融合することで、次世代コンピュータチップの開発スケジュールをムーアの法則に合わせることができるであろう」と、米国内で述べています。

デュポン・エレクトロニクス・テクノロジー事業部門は、エレクトロニクス産業向けにフォトレジスト、高機能エレクトロニクス材料、マイクロサーキット材料、半導体製造用材料の製造・販売を行っており、売上規模は10億米ドルです。

1802年に米国で創立されたデュポン社は、技術を基盤とするサイエンス・カンパニーです。現在は、エレクトロニクス、アパレル、輸送、住宅、建築、農業、食品・栄養、健康(ヘルスケアー)などの分野に、人々の生活を豊かにする製品群を提供しています。事業拠点は、世界70ヶ国に及び、従業員数は90,000人です。